時は鎌倉時代の12世紀。
源頼朝が鎌倉に幕府を開いた際に、
鎌倉に集まってきた仏像彫刻師たちが、
寺院で使われる仏具や香を入れる器を
漆塗りの工芸品で作ったことを起源とする鎌倉彫。
以後、寺社仏閣や茶室に用いる道具から、
鎌倉に集まる上流階級の人々のための生活工芸品へとその種類を増やし、
今では鎌倉の名産品としてその名を知られ、
中には美術骨董的価値を持つものもある高級彫刻漆器の代名詞です。
鎌倉彫は、精緻な彫りと沈んだ色調の美しさが大きな魅力。
まず半年をかけて乾燥させた桂を材に何十種類もの道具を使って彫刻を施し、
10から15もの工程をかけて天然漆を塗り重ねることで、
鎌倉彫ならではの味わいのある深い色合いが表現されます。
全工程が職人による手仕事で、
茶褐色の漆独特の質感は時を経ると共にますますその艶を増します。
さらに、鎌倉彫の製品は、長年使って傷ついたり割れてしまっても、
修理や塗り直しをすることで新品同様に使い続けることができます。
時間をかけて“育てていく”過程を味わいながら次世代へと受け継いでいけるのも、
鎌倉彫を所有する愉しみの一つで、山水堂では修繕についても対応しています。
時間をかけて“育てていく”過程を味わえる逸品「鎌倉彫」をご用意致しました。
美術品的価値のある逸品を日々の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。