軽く、薄く、手になじむ。口のあたりも良く、
中に熱い汁ものが入っていても持つことができる。
100％自然のものなので、いつでも修理が可能で、
世代を超えて受け継いでいくことができる。
無駄をそぎ落とした形状と、引き込まれるような色。
金銀、そして雅な色彩で施される絵付け等、
華やぎも詫びさびも思いのままに。
漆器―それはまさに日本人の知恵と美意識の結晶です。

今回ご紹介している〈小西庄五郎漆器店〉は、
この輪島の地に創業から290年。
2代目小西屋庄五郎と3代目松屋伊兵衛が
「椀講」と呼ばれる販売システムを創案し、
江戸をはじめ各地へと輪島塗を広めることに尽力した功労者でもあります。
現在は、8代目庄五郎がその伝統と技を継承するまさに老舗。
製作される品は全て天然木を使い、
布着せ、本堅地を施す本来の輪島塗。
江戸期からの豊富な製品見本は圧巻で、
箸や盆といった手頃な品から食器はもちろん、
アクサセリー類や茶道具や重箱・蘇類をはじめ、
業務用漆器の分野でも、
料亭・割烹・和菓子店・茶道具等の開発・製造にも携わっています。

漆を用いた器から工芸品まで幅広い製品を手がける輪島塗の老舗「小西庄五郎商店」。
職人が手がける唯一無二の漆器を、大切な方への贈り物としていかがでしょうか。